A<お母さん、笑って、笑って〜>

原「こっち側で男の子で、10代後半で制服姿で最後ちょっと心が...精神的に思春期という感じが伝わってきます。
 中学高校くらいであちらの世界に行かれてお兄ちゃんっていませんか?」

受け手「大学一年で。」

原「今、高校生くらいの姿で来ているのだけれど。彼は、その当時、制服姿で自転車で通っていましたよね。
 その頃がとても充実していて、楽しかったのだと思います。そして、お母さんは僕のいい相棒だったよ、って言っています。」

受「本当ですか?」

原「はい、お母さんをからかうのが好きだったって言ってます。」

受「そうかもしれません。」

原「お母さん、自分のこと責めないで、僕があっちの世界に行ったことで自分を責めないでって言っています。突然、逝かれたのではないですか?」

受「突然ではないですが。病気で。でもあまりにも早すぎて。本人も亡くなるという意識なく逝ったんで、本人が後悔の念とかないかと思って。」

原「本当にご本人もそう(すぐに逝くとは)思っていなくて、だからすーっと、早く逝っちゃったって見えるのだけれど。
 でも、それ以来お母さんはずっと自分のことを責めているって言っています。
 なんで早く自分が気がつかなかったのか、とか私が何かやってあげられたんじゃないかとか、そのことばっかり自分で言っているって言っていて、」

受「そうです。」

原「でも、お母さん言い過ぎ、って言っていますよ。...もともとお母さんは強い人じゃないかって言っているんだけれど。彼は繊細な子ですよね。」

受「そうです」

原「彼が学生時代に、心配したり、心が揺れている時に、イベントがあるときや進学のこととかで、心が揺れている時に、
 いつもお母さんは、『こうでしょ、こうでしょ』って言ってたじゃない、そうやってお母さんは僕のこと決めてくれたのに、
 このことに関しては自分ばっかり責めてるよって。でも誰も悪くない、自分はもう逝く時だったからしょうがないって言ってますし、
 あちらの世界に行く時に、おじいちゃんだと思うのだけれど、誰かあちらの世界に行っていませんか?」

受「私の父の父が数年前に亡くなりました。」

原「あなたのおじいちゃんなんですね。けっこう性格がしっかりした人だと思うのだけれど。」

受「そうですね。」

原「しっかりしていて、仕切るタイプの人だと思うのだけれど、このおじいちゃんが(彼を)迎えに来たって言っています。
古いお家の人、家柄的にも。代々続いたような家柄。」

受「そうですね。」

原「そのおじいちゃんが(迎えに)来たよって。彼はそれほどこの方と親しくはなかったのかな?」

受「はい、そんなには」

原「だけど、おじいちゃんだってすぐにわかったみたいですよ。それから犬がいるんだけれど。雑種っぽい色の薄いわんちゃん。
 もしかすると、おじいちゃんが飼っていたりとかしたのかもしれません。後で調べて見てください。
 それで、わんちゃんの世話もしているから寂しくないよって言っています。動物が好きでしたか?」

受「そうですね、飼いたいとは言っていました。本人がアレルギーがあるんです飼えなかったんです。
 飼いたいね、とは言っていたんですけど飼えなかったんです。」

原「(あちらの世界で)世話してます。撫でたりして、向こうで飼って、一緒にいます。」

受「念願がかなったんだ。良かったです。」
原「だから楽しいよって言っています。向こうでお母さんのことが心配で、お母さんに届くようにって毎日日記を書いているんだって言っています。
 書く子でしたか?」

受「そうでもないと思います。」

原「でも、お母さんに届くように、毎日何をやったかって、書いているよって。僕はお母さんのことを忘れているわけじゃないからって。
 あと、学校以外で運動していませんか?スポーツでも、部活ではなくて、何かしませんか?
 何か学校ではない活動で、夕方お母さんが迎えに来てくれた思い出のことを言うんです。お稽古事とか。」

受「塾とかは行っていましたけど。小さい時には体操教室には行っていました。」

原「とにかくお母さんが迎えに来てくれた思い出のことを言っています。」

受「送り迎えはいろいろとやっていました。」

原「お母さんが迎えに来てくれる、そのことが嬉しかったって言っています。お母さん、笑って笑って、って。
 お母さんが迎えに来る時にいつも彼のことを見て、にっこり笑ってくれたことがすごく嬉しかったんだって、言っています。
 僕のことを可愛くて可愛くてしょうがなかったのはわかっているからさって。」

受「彼の言い方です。そういう。」

原「だから、わかっているからだから今度はお母さんが僕に心配かけるなよって。」

受「はい、わかりました。」

原「この子兄弟いるでしょ。」

受「弟がいます。」

原「僕が逝ってから、弟のことがあまり目に入っていないというか、二の次になっているって言っています。
 他の家族のことが目に入っていないって。でも、弟さんも悲しみを堪えている、(家族には)言っていないけど。一人の時は言ってるって。」

受「(弟は)ちょっと心身症みたいになっていて。泣けないって辛いんじゃないって聞いたことがあるんです。
 でも、大丈夫だよっていつも言っているんですけど。。。」

原「一人の時いつもお兄ちゃんのこと思っているみたいです。仲良かったと思うんだけれども。」

受「そうですね。」

原「面倒見のいいお兄ちゃんだったと思います。」

受「そうですね。」

原「(弟さん)どうしてあげたらいいかな。。。お母さんと一緒に出歩いてくれれば、一緒に映画を見に行ったりするといいんだけど。
 出歩いてくれそうですか?お兄ちゃんも一緒に行くから3人で一緒に行こうとか、そう言う風にして外に連れ出してあげるといいみたい。
 家にいると辛くなっちゃうみたい。思い出しちゃうみたいで。」

受「兄の部屋が明るかったので、兄のいた部屋に(弟を)移しちゃったんですけど。それが良かったのか悪かったのか、
 本人は大丈夫って言っているんですけど。それが影響を及ぼしているのか心配で。。。」

原「それ以前に、お兄ちゃんがいないってことがやっぱり。。。どこの部屋にいようが。だから、外に連れ出す感じで、家族旅行に行ってみるとか。
 その時にお兄ちゃんも一緒だからって言ってあげるといいんですよ。写真持って行って、お兄ちゃんも一緒だからってみんなで楽しもうって、
 言ってあげるといいです。」

受「そのことが心配で。体も心も壊していて。。。」

原「でも外には行けるものね。」

受「学校にはなんとか。。。」

原「ちょっと楽しいことを家族で。みんな一緒だから、お兄ちゃんも一緒だから行こう、楽しもうっていうようにしてあげてください。
 下手に腫れものに触るようにしてしまうと、かえってその気になっちゃうって言っています。」

受「その気って?」

原「(お兄ちゃんがいないから)だからやっぱりダメなんだ。。。っていう風になっちゃいますから。なるべくお母さんも明るく、
 お兄ちゃんも元気でいるから、皆で(楽しみに)行こうという感じに。しっかり気を持って。悲しいからどこかに行こうじゃなくて、
 お母さんの態度が、一番家族へ影響を及ぼすので。」

受「わかりました。」